曹洞宗、離檀料についての公式見解を発表
2023年10月、日本最大の伝統仏教教団である曹洞宗の宗務庁は、離檀料や墓じまいに関する公式見解をウェブサイトで公表しました。
この発表は、メディアの報道が宗派の公式見解と誤解される事態を受けて行われたものです。
公式見解によると、離檀料や墓じまいは曹洞宗における公式な用語ではなく、宗派としての具体的な取り決めも存在しないとのことです。
離檀時のお布施に関しては、地域の慣習や個々の寺院と檀信徒の関係に基づくものであると説明されています。
また、改葬には実費が発生するため、菩提寺との十分な相談を推奨しています。
独立行政法人国民生活センターには、離檀料として700万円を要求された事例などが報告されており、国民生活センターも曹洞宗宗務庁も、問題解決のためには菩提寺との話し合いを勧めています。
しかし、今回の宗務庁の見解は、具体的な解決策や正誤の基準を示すものではなく、「本山は関与していない」という点を明確にするものです。
私は、離檀料の問題を、檀信徒と菩提寺の当事者間だけの問題であるとすることは、さらなる寺離れを招くのではないかと心配しています。
株式会社366 代表取締役 伊藤照男 ≫株式会社366≪
伊藤さんはご寺院向けの無料セミナーを定期的に開催されておられます。
有益な情報が得られる充実の内容となっていますので皆様ぜひご参加ください。